STOP!空き家~もう放置できないその家、どうしますか?~相模原の専門家をご紹介

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STOP!空き家~もう放置できないその家、どうしますか?~相模原の専門家をご紹介

「両親が亡くなって家がそのまま」「親が介護施設に入居して主のいなくなった実家」。どうしてよいかわからないと、そのままにしていませんか?

空き家は今や社会問題へと発展しています。もしかしたらあなたがその原因を引き起こしているかもしれません。

6月には国会で「改正空き家対策特別措置法」が可決され、管理が不十分な物件について固定資産税を減額する措置が解除される方針です。この機会にあなたの空き家、これから空き家になるかもしれない実家について考えてみませんか?

管理不全空き家、固定資産税の減額解除へ

最大で6倍にも

窓ガラスの一部が割れただけでも空き家にかかる固定資産税が大幅に増加。社会問題となっている「空き家」の発生を抑制して活用を促す「空き家対策特別措置法」の改正案が今年6月に参院本会議で可決、成立した。年内にも施行される見通し。親の家を相続しても住む見込みがない場合、どう対応すればいいのか、適切な対応が求められそうだ。

現行制度では、住宅用地には固定資産税を最大で6分の1に減額する特例がある。但し、倒壊する危険がある「特定空き家」について改善勧告に従わない場合、特例から除外される。今回の改正の大きなポイントは、家の窓や壁の一部が壊れるなどして管理状態が悪い空き家についても税優遇の対象から外すこと。

窓が割れたり、草が生い茂ったりするなど、想定される「管理不全空き家」のイメージ

「特定空き家」の予備軍となる「管理不全空き家」を除外対象に加え、空き家が放置されて対応が困難になる前に所有者に適切な管理を求める。早期に建物の処分や解体することを促し、防災や衛生面などで周囲に悪影響が及ぶことを防ぐのが目的。

市区町村から勧告を受けて従わなかった場合、固定資産税を最大6分の1に減額する優遇措置が解除されるため、実質的には現行の6倍の税金を負担することになる。「管理不全空き家」の具体的な判断基準は現時点で示されていないが、窓ガラスが割れていたり、雑草が生い茂っていたりする空き家は「放置すれば特定空き家になる恐れがあるような空き家」と判断され、指定される可能性があるとされている。今回の法改正ではそのほか、空き家の活用に向けて市区町村が中心市街地や観光地などを「活用促進区域」に指定し、土地の用途変更や建て替えなどをしやすくする制度を盛り込んだ。

空き家 全国で増加の一途

相模原市内でも「管理不全」増える

全国的に空き家が増え続け、今や大きな社会問題になっている。総務省の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家総数は1998年の576万戸から18年には849万戸と20年間で約1・5倍に増加した。このうち統計上の区分でセカンドハウスや賃貸用住宅、売却用住宅などを除く、長期にわたって人が住んでいない「その他空き家」は1998年の182万戸から18年は349万戸へと1・92倍にまで膨らんだ。

通報された空き家、市内で220件

相模原市も全国と同様に空き家は増加傾向にある。市内の空き家は2018年で3万6200戸あり、13年から280戸が増加した。市住宅課によると、管理が不十分で防災や衛生、景観面などで問題があるとして通報や相談があった空き家は今年8月末時点で市内で約220件(緑区90件、中央区60件、南区70件)あるという。

市では2020年に「第2次相模原市空家等対策計画(20年度―27年度)」を策定した。専門家や有識者などで構成する「空家等対策協議会」を設置し、対策に向けて協議を進めている。

官民連携で対策も

市ではブックオフコーポレーション株式会社と連携した「空き家の無料相談会」の実施、市内の宅建業者等と連携した相談員の派遣、ドローンを活用した事業を展開する株式会社エアウルフと連携した空撮による調査などに取り組んできた経緯がある。

市「早めの対応を」

市住宅課の担当者は「新たに創設された制度を有効活用し、空き家対策を進めていく。『管理不全空き家』の認定という制度がスタートし、認定されれば固定資産税の優遇が解除され、最大で6倍になる。空き家の問題を自分事と捉え、早めの対応をお願いしたい」と話している。

近隣空家の相談は?

専門家団体が相談つなぐ

相模原市は、市民生活の安全・安心の確保を図るため、専門家団体と空家対策に関する協定を結んでいる。

2014年に管理が行き届いていない空家を不動産取引につなげていくため、(公社)神奈川県宅地建物取引業協会相模南支部と同北支部、(公社)全日不動産協会神奈川県本部相模原支部の相模不動産団体三支部連絡協議会と協定を締結。老朽化し放置状態のものや周辺住民に影響を及ぼすと考えられる建物を、市が所有者の同意の上で各支部に情報提供し、売買促進につなげている。

その後も市は士業等を締結団体に加えながら、協定を強化。相談内容が他業種にまたがる場合、必要に応じて市やほかの専門家団体が連携し、相談内容をつなぐことで円滑化が図れるように。これまで寄せられていた空家に関する相談にも、よりスムーズに対応できるようになった。

近隣の空家で困っている人は空家等が所在する区の地域振興課に連絡を。

  • 南区役所地域振興課:042-749-2135
  • 緑区役所地域振興課:042-775-8801
  • 中央区役所地域振興課:042-769-9801

空き家の専門家をレポートでご紹介

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住所

神奈川県相模原市

公開日:2023-09-20

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